比内地鶏のだしの取り方

秋田県に移ってきて驚いた食文化の一つが、
鳥ガラスープを自分達で炊く家庭が多いことです。

「炊いた後にガラに残った肉をほじくって食べるのが美味しんだよね~」なんて会話をよく聞きます。
ちゃんと鳥ガラスープを炊いたことがないと言えない、『鳥ガラスープあるある』です。

そんな自家製鳥ガラスープを使った秋田の料理として思いつくのは、
きりたんぽ鍋やだまこ鍋(軽く潰したご飯を丸めた「だまこ」を入れる鍋)。

お米から作られるきりたんぽやだまこに注目はされがちですが、
〆た比内地鶏を一羽まるごと(肉・内臓・鳥ガラ)余すことなく美味しく食べる料理ですので、
肉を取り終えた鳥ガラも使ってスープを炊くというのは当たり前なのかもしれませんね。

ただし最近では比内地鶏というか鶏を家庭で育てている人なんてなかなかいないでしょうから、
パーツ分けされた比内地鶏の肉や鳥ガラを買ってきて鍋の準備をするのでしょうが。。。
なんにせよ、自分で鳥ガラからスープを取るのは素晴らしいことだと思います。

ちなみに比内地鶏のお肉は秋田でもなかなか売っていないうえにとっても高いのですが(1羽4000円~5000円くらい)、
比内地鶏の鳥ガラはスーパーなんかで冷凍されたものが比較的安く買えます。

沸騰させて白く濁らせたり、
逆に沸騰させないように弱火でダシをとることもあります。
ネギやニンニクやショウガなど香味野菜を一緒に入れる時もありますし、入れない時もあります。

色々なダシの取り方があって悩ましいですが、
下処理だけちゃんとすればあとはどんな感じでも美味しいだしが取れるかと思いますので、
処理の仕方だけ簡単にのせておきますね。

↓↓↓

①鍋で沸騰したタップリのお湯を準備する。
②鳥ガラを入れる。
③アクが結構出てきたらお湯を捨てる。(自分は鍋ごとシンクへ移動して流水で温度をさげながらお湯を捨てます)
水で洗いながら鳥ガラを掃除。ここが重要で背肝などをしっかり取り除かないとスープが臭くなります。
とはいえあんまり長く水で洗い流してると鳥のうまみも流れてしまう気がするのでガラの内側の赤とか黒い色をしたところを取り除けばOKかなと思います。
⑤鍋に掃除した鳥ガラを入れて水をたっぷり張る。強火で加熱していて温度を上げていく。
⑥沸騰してくるとまだまだアクがどんどん出てくるのですくい取りながら加熱し続ける。
⑦嫌な色のアクが出てこなくなったら、香味野菜などを投入する。
⑧あとは個人の自由で。強火でガンガン炊くのもよいし、弱火にしてきれいなスープを取るのも良い。
濃厚な鳥パイタンスープも美味しいし、鳥の油がキラキラ輝く透き通ったスープも美味しい。

ポイントは鳥ガラの掃除だけ!
あとはノリでどうぞ!

透き通ったスープで3時間くらい、濁ったパイタンスープだと6時間くらいかかりとても手間ですが、
その分どちらもメチャメチャ美味しいと思います。
うまみが強いので塩分足さなくても良いかなぁ??なんて思ったりするくらいです。

ぜひ鳥ガラスープ炊きの沼にハマってくださいね。

だしやスープは、
どの料理ジャンルでも基本でありつつも奥深さが半端ないので、
ブログに書ききれないくらい色々と手法やコツはありますが、
そんな話はお店に来た時にでもお酒を飲みながらゆっくり聞いていただけましたら。


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